映画

アルノー・デプレシャン/『クリスマス・ストーリー』

早稲田松竹で、ようやっと観ることができた。 これは、凄い映画である。 新しい。 ふと青山真治の『サッド・バケーション』を思い出すが、女優陣の層の厚さと、父親の恰幅の良さ、デプレシャンに軍配が上がる。

『キック・アス』『ゾンビランド』

馬鹿映画二本立て。 DVDを親子で鑑賞。 図らずも、どちらも非モテ男子はいかにしてモテることができるか、という物語であった。 『キック・アス』は、冒頭から下ネタが多く、息子たちはすごすごと二階に引き上げていった。なんなんだろう、この感覚は。 『ゾ…

クリント・イーストウッド/『ヒアアフター』

息子たちの目を盗んで観た。 最近、ディケンズを読んでみようと思っていたら、ディケンズが出てきた。 やはりディケンズを読まなくてはならないようだ。 現在、我が家にあるのは、『二都物語』上・下巻、『デイヴィッド・コパフィールド』1巻だけ。 それに…

絞殺魔/シャッター・アイランド

夜更かしして、フライシャーの名高い『絞殺魔』を鑑賞。傑作。 一夜明けて、朝からスコセッシの『シャッターアイランド』を鑑賞。 どちらも精神病患者を扱ったものだが、トニー・カーチスの無表情ながら何かがカチッと頭の中でチェンジした瞬間のデリケート…

デビッド・フィンチャー/『ソーシャルネットワーク』

苦い青春ドラマの佳作。 ハーバード大学は雪化粧で、足元がしびれるほどの寒さ。 サンフランシスコには雨が降る。 日付が変わって映画館の外に出ると、うっすら雪が積もっている。

トニー・スコット/『アンストッパブル』

今年の映画初めはトニスコの大傑作。 すばらしい。 三回泣いた。 デンゼル・ワシントンの顔で泣けるなんて! ゴダールの『愛の世紀』を思い出してしまった。シャトーブリアン?これから『ソーシャルネットワーク』観に行くのだ。

ジェームス・キャメロン/アバター

禁じている映画を観てしまった。 でも、これは映画なのか? でも、こんなん観たことありまへんで。 貴重な体験である。 8時半の回でも、ほぼ満席。 配られた3Dメガネは曇っていたが、気にならずに見ることができた。 家族にも見せたい。

ザック・スナイダー/ウォッチメン

最終日に駆け込む。 全身青色に塗りたくったオトコが真っ裸でパンツも履かずブラブラさせたまま、ほぼ全編に渡って出演。テレビに出るときと葬式に出るときはスーツ、あとベトナムの戦場では一応ハイレグビキニ履いてた。 裸だったらなにが悪い! 草薙君はき…

クリント・イーストウッド/チェンジリング

強烈。言葉が出ません。 アンジーの凄い顔。

アンドリュー・スタントン/ウォーリー

長男が年内最後のソフトの試合を休んだ。 後遺症がまだ完治していないらしい。 ということで、次男の練習が終わるのを待って、家族で映画館に駆けつける。スクリーンでは、本編上映前に、鑑賞中のマナーを守りましょうというフィルムを流すのだが、その一等…

オリヴィエ・アサイヤス/[asin:B00189WVFE:title]

途中の回から見始めた『風のガーデン』だが、中井貴一の男泣きにほろほろもらい泣きしそうになりつつ、緒方拳との極めて予定調和的に和解して以降、物語の成り行きに憤りを感じているのであった。昨日の回に至っては、もはや許すまじ、ぷんぷんと不愉快なま…

ベン・スティラー/トロピック・サンダー 史上最低の作戦

平日のシネコンは、シルバーのお客さんがチラホラ。 ほんとうに最高に最低で下らないギャグ映画だが、誰もクスリともしない。 ベン・スティーラーはほんとうに知的障害者ネタが好きなのだろう。 大いに笑わせてもらった。 トム・クルーズは素晴らしい。 『マ…

ダグラス・サーク/風と共に散る

UPの10月号で、蓮實重彦とTBSアナウンサーの久保田智子との対談を読んで、蓮實がいわゆる原体験をぽろりと口走っているのを読み、久保田智子に激しく嫉妬しなくてはいけないのではないか、と思ってしまった。 ながらく積んでいたDVDをようやく観る。 ドロシ…

クリストファー・ノーラン/ダーク・ナイト

ということでキャナルシティでレイトショー1000円也。アメコミ映画史上の最も醜いヒロインではないか。 最初出てきたとき、まさかこいつがジョーカーか?と思った。 というか、ジョーカーの方が美しいぞ。 それにしても、ジョーカーだけでいい。 ジョーカー…

万田邦敏/接吻

某名画座に駆けつけて、ようやっと観れました。 出張に出ないと映画が観れないなんて! 震えました。 小池栄子! 怪物映画ですね。 主人公にまったく感情移入ができない。 「叫」の幽霊より怖い女。 傑作。

スティーブン・スピルバーグ/インディ・ジョーンズ クリスタル・スカルの王国

先行上映に駆けつける。 シリーズ最高傑作でしょ、これ。 なんといっても、冒頭の核実験! おいおい、ここは長崎だぜ! 焼け焦げていくマネキンの親子の姿。 隣に座っている長男の顔を一瞬うかがってしまった。それにしても、感慨深い。 スピルバーグがよう…

ポール・トーマス・アンダーソン/ゼア・ウィル・ビー・ブラッド

圧倒的。 ナニモノカが画面に漲っている。 音楽も素晴らしい。 夜になっても炎の柱はごうごうと燃え続けていて、あぶられながら一晩中、油にまみれた顔で炎を凝視する男。 恐怖。

ウェス・アンダーソン/[http://microsites2.foxinternational.com/jp/darjeeling/:title=ダージリン急行]

ビル・マーレイが登場するだけで、笑いと涙がこみ上げてくるようになったのはいつの頃か。 ウェス・アンダーソンの映画を観てからのことだろう。 珍しくスーツ姿のビル・マーレイが発車したばかりのダージリン急行に飛び乗るべく、大小二つのスーツケースを…

井口奈己/人のセックスを笑うな

中原昌也の映画の頭脳破壊を早速買い込み、巻末の二つの対談を読んで、いても立ってもいられず映画館へ走った。永作博美はある意味予測可能であったが、なんといっても蒼井優のアクション女優ぶりが素晴らしかった。 ベットの上での彼女のジャンプはもちろん…

ジャック・リヴェット/[asin:B000R1AAHA:title]

DVDで。 唖然呆然の大傑作。 全くもってキテレツな映画。 ひとつ ふたつ みっつ よっつ 夜よ 月よ 木よ 風よ 靴を脱ぐのよ 踊るのはもうやめて 劇中、出てくるオマジナイ。 ヨーロッパでは、こうしたオマジナイがたくさん残っているのだろうか? 俺が知って…

クウェンティン・タランティーノ/[asin:B0011DPBZY:title]

DVDで。 夜な夜なアクション映画で大興奮。 あーもうこの映画のなかで生きたい! 振り込んで来る雨にじっとりと顔を濡らしたい!

メル・ギブソン/[asin:B000V7SEW8:title]

観終わったのと同時に息子達が学校から帰ってくる。 こどもに見せられない残酷シーンのてんこ盛り。 久しぶりに血管から血がピーピー派手に噴き出す映画を観た。 三隅研次の「子連れ狼」を嚆矢とする血しぶき映画の系譜に連なる傑作である。 泥沼から生還後…

田壮壮/呉清源 極みの棋譜

17:55の最終上映に、雨のなか、高速道路をぶっ飛ばして、何とか間に合う。 ティエン・チュアンチュアン監督作品。 映画に描かれる「世界最強の男」がまた一人生まれた!

ティム・バートン/スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師

ジョニー・デップ主演でミュージカル仕立てと言うので、ハートウォームコメディかと高を括っていたが、救い難い血みどろ恐怖の残酷劇。傑作です。子供に見せてはいけません。

山下敦弘/天然コケッコー

DVDで。 素晴らしい、のひとこと。 主演の夏帆の10代女子特有の不定形の顔がにほれぼれする。 場面が変わるごとに、ショットが変わるごとに、絶えず印象が刷新される。 レイハラカミの音は可もなく不可もなし。くらもちふさこの原作を全巻揃えたくなった。

西遊記

DVDで息子たちと観る。 観たことを忘れてしまいたいほどのクズ映画である。 いま話題の倖田来未の勇姿が拝める。 「L」でもその姿が画面に出るだけでなんともいえない業界の弛緩ぶりの象徴のようなナンちゃん(名前忘れた)がまたしても、登場。いらいらする…

中田秀夫/L change the world

3時過ぎに息子から電話が入り、映画に連れて行けとのこと。 見事に煮詰まっていたので、4時の回に間に合うように、そそくさと切り上げる。DEATH NOTEのスピンアウト作品。ファンのためだけの映画である。 松山ケンイチ君が消化試合ながらも好演しているので…

成瀬巳喜男/[asin:B0009OATUS:title]

新春新珠三千代特集第2弾。 小林桂樹と新珠三千代のダイアログのワケノワカラン説得力?に首をかしげる。 まことにワケノワカラン世界。 TSUTAYAの「なつかし映画劇場」企画にまんまとだまされているのだろうか、とふと思う今日この頃。 それにしても脳軟化…

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昨夜、1と2、今朝3を観る。 ほぼナタリー・ポートマンちゃんだけを凝視。 解せないのは、ダースモールの存在。 初見のときから疑問に思っていたが、あんなにあっさり消え去るのは何故なのか。 教えてゲチャミン!

2007年回顧3

今年もさらに劇場に足を運ぶ回数がめっきり減ってしまった。 スパイダーマン3もパイカリもボーンアルティメイタムもそれなりに楽しめたが、あくまでそれなりに、である。 というわけで、今年劇場で観た映画のベストはこの2本しかない。 まあ、これらの突出…