ウェス・アンダーソン/[http://microsites2.foxinternational.com/jp/darjeeling/:title=ダージリン急行]

ビル・マーレイが登場するだけで、笑いと涙がこみ上げてくるようになったのはいつの頃か。
ウェス・アンダーソンの映画を観てからのことだろう。
珍しくスーツ姿のビル・マーレイが発車したばかりのダージリン急行に飛び乗るべく、大小二つのスーツケースを両手に握ったまま、ホームを疾走するのだが、エイリアン・ブロウディは長い手足で父親の形見のヴィトンのスーツケースを同様に抱えたまま、後ろからやすやすとビル・マーレイを追い抜き、その長い足を器用に折りたたみつつダージリン急行のデッキに完璧な姿で着地する。
前作の『ライフアクアティック』では、暗闇のなかからジャグアーザメが登場するシーンで、ここぞとばかりシガーロスの最も愛すべき曲が流れ出し、その頃、きしくもシガーロスにはまり込んでいた俺としては、涙がどわーっとこみ上げたものだったが、最新作では、暗闇に潜むまるでぬいぐるみのような(きっとぬいぐるみだろう)人食い虎が目を光らせるばかりか、アンジェリカ・ヒューストンの白い虎のような皺の刻まれた気高い虎ぶりに、読了寸前のベスター『虎よ、虎よ!』がつながってくるあたり、その時々で「ど真ん中に来る」のだ、ウェス・アンダーソン

本編前に上映された『ホテル・シュバリエ』にしろ、「鼻持ちならないインテリ女優」ナタリーポートマンちゃんのリアルなパンティが素晴らしい!

思わずサントラまで買っちまったぜ。
The Darjeeling Limited