ミッシェルウェルベック/[asin:4480421777:title]

昨年、神保町の三省堂で買って永らく積読だった、「世紀の問題作」を大分出張の高速バスの往復で読了。
昨日、高速バスの停留所で、ミシェルの祖母が死んだところで、さめざめと泣き、本日はブリュノの恋人が長年の淫行が祟って尾骶骨が壊死し半身不随になった挙句、車椅子で自宅階段を転落、首の骨を折って死亡したところで、絶句、ミシェルの恋人アナベルもまた自殺してしまい再びさめざめと泣いてしまった。
第2次大戦後に生まれた世代の鬼畜ぶりと苛酷な生の有様が克明に綴られる。
瞼を閉じることが禁じられたまま、拷問にかけられる時計仕掛けのオレンジの主人公になった気分だ。

こりゃたまらんなあ。

素粒子 (ちくま文庫)