欲しいものがいつも手に入るとは限らない

汚れ仕事の残業を終えて深夜に帰宅する車中で聴く。

息子たちに頼まれていたコロコロコミックスを買いに、最寄のビデオレンタルと本屋が一緒になった店の駐車場に車を入れると、中学生と思しきヤンキーたちがタムロしていて、そのうちの一人がBMXに乗って技を披露している。なんとも微笑ましい風景だが、店に入ると閉店間際で、客は一人もおらず、本屋コーナーはいつの間にか中古CDコーナーに変わっていた。結局、その次に立ち寄ったコンビニでコロコロコミックスは見つかって一安心。墓場を通り新興住宅地を抜けると、道路を挟んで原っぱの向こうから山の黒い影が迫り、ぽつりぽつりと家の灯りが見える。少年の濡れたペニスのようなミック・ジャガーの声を聴きながら、帰ったのだった。



Let It Bleed