フフホト肉食行

深夜、悪夢にうなされ目が覚める。
とんでもないグロい内容であった。


一夜明けて、元気に朝飯。
いつものように、おなかが破けそうなくらい、うまいものを詰め込む。
朝から肉、肉、肉、麺、おかゆ、肉まん、野菜ちょっと。
その後、朝の散歩に出かける。
渋滞。ヨーロッパ車が多い。電動バイクが音もなく通り過ぎる。
わけのわからない毛皮を運ぶお兄さんたち。

さて、仕事である。現地のネットワークの要になる可能性の高い人と会食。
といっても、朝飯をまったく消化していないまま。
牛乳のお茶から始まり、出るわ出るわ肉の山。

羊、牛、ヤギ、ラクダ。
羊の塩ゆで肉もヤギのスペアリブもラクダのまんじゅうも、全部うまかった。
モンゴルの人は肉食のためか心臓や高血圧の人が多いらしい。


ラクダのまんじゅう。モンゴルの人は馬も犬も食わないが、ラクダは平気だとのこと。
食用ラクダが飼育されているそうだ。


次のアポイントまで時間があったので、最近出来たという、お寺の集まっている観光地へ。
途中、イスラム移民のストリートを抜けていく。

象と馬を従えたアルタン汗の銅像。

門前町にひろがるガラクタ屋さんで、色々と物色。
軒先に出してあった、可憐なウサギちゃん。
思わず写真を撮ったが、これも食用。あと数カ月もすればうじゃうじゃ繁殖するそう。
うまいらしい・・・・。

ホテルにいったん戻り、短い休憩の後、市内の大学へ。
アポの時間から大幅に遅れたが、通された部屋に、この大学の元日本語教師だというおばさんが闖入。
紅茶を出してくれ、世間話に花が咲いた。
今年のモンゴルは雨が多かったため、草が多く、滅多には得ない品種の草も生え、新種も生え、羊はいつもより一段とうまいとのこと。
特に今くらいの季節は、草原に行くべし。トンボやチョウチョウが飛んでいて、それはそれはすがすがしいところだとお勧めされる。
今回の日程には、草原行きは入っていない。
泣く。
さて、このおばさん、現在は服飾を勉強しているとのことで、試作品をプレゼントされた。
われらのボスは、モンゴルの伝統的な民族衣装(チョッキ)を、俺はなんかあったかそうなマントのようなものをプレゼントされた。
お礼をするというと、お抹茶とビゲンヘアカラーを贈ってくれとのこと。
思いがけない出会いであった。


結局、約束の時間から2時間ほど遅れて仕事がスタート。


とっぷり日も暮れて、夕食の時間である。
昼の肉の山はまだ、胃袋のなかにあるのではなかろうか、との心配をよそに、夕食は、お鍋の店。
中国では、サーズ以降、一人鍋が流行っているらしい。
鍋のスープと、タレがそれぞれ10種類くらいあって選ぶ。
それから、肉の山。
羊、ヤギ、牛肉。

これをしゃぶしゃぶのようにしてひたすら食う。
ひたすらうまい。


それにしても、この街のタクシーもアグレッシブであった。
それにもましてアグレッシブな輪タク。交通法規完全無視(?)が許されているようだ。
逆走あたりまえ。信号無視当たり前。パトカーにだってクラクション鳴らしまくりである。

博多‐上海‐フフホト

FacebookTwitterもつながらないので、久しぶりにはてな。

今回の旅は、内モンゴルへ。

上海浦東空港は小雨交じりの天気。
荷物棚で誰かのオレンジジュースらしきものが漏れていたようで、バッグが汚れている。
ぶつぶつ言いながら、タラップを降りていくと、あと数段というところで見事に滑り転んだ。
ということで、数年ぶりの中国には転げ落ちての上陸である。
右ひじに擦過傷、左の中指と薬指を打撲。ううう。
不吉な予感が。

気を取り直して、タクシーで上海ホンチャオ空港へ移動。
Tシャツ半ズボンの坊主頭の若い運ちゃん。ハイウェイスターになった気分である。まあ、ぶっ飛ばしっぷりに感激。

チェックインして、昼食。1階の定食屋で、牛肉黒胡椒痛め(?)塩トマトスープ(?)を食す。その後、コーヒーショップで2時間ほど時間をつぶすが、時間をもてあましたところで、搭乗口へ移動することに。



すると検査場で、私のオレンジ色のBIGライター(150円?)が取り上げられた。ライター持込み不可なのである。

ああ、これからどうしよう!!!一瞬、恐慌をきたす。広いフロアで売店をへめぐってもライターは売っていない。身振り手振りでライターないか聞くと、定員さんは無言で喫煙所を指し示したのであった。なるほどねえ、と備え付けのライターで煙草に火を付け、とりあえず胸をなでおろしたぜ。

フフホト行きの便は、結局さらに30分ほど遅れた。
機内食のことは、早く忘れたいので、書かない。
それにしても、よく眠れるものだ。食べるか寝るかである。夢も見ずに寝る。
文庫本に指を挟んだまま寝る寝る。







現地時間22時近くに空港に降り立つと、既に重慶に5日間滞在していた同僚と合流。
くたびれた顔で迎えてくれた。旅の疲れをねぎらうより早く、ライター取られた!と煙草に火をつけてもらう。
内モンゴルは寒い。昨日までの大雨で、急に気温が下がったという。
超豪華ホテルにたどり着き、長袖に着替え、コートを羽織って、夜食をとりに街に繰り出す。


「李先生」で牛肉入り麺にビール、牛肉の干しもの(?)とネギと豚のホルモン和え(?)。うまい。内モンゴルは肉料理が豊富で美味だが、野菜料理が壊滅的に不味いのだそうだ。
この店、禁煙マークが張ってあるが、お客さんも俺も平気で煙草をばかすか吸う。内モンゴル偉いぞ。
明日からの打ち合わせをやるが、超アバウト。アウトラインだけ。あとは出たとこ勝負である。
こういうやり方は嫌いじゃないし、実力が試されるのは分かっているものの・・・。さて、どうなることやら。

メニエース効く

メニエースが効くとでもいうのか?
家人の証言では、木造家屋2階建て築ん十年の我が家を揺るがすほどの大いびきが、ここ最近ぱたと止んだという。


久しぶりに床屋に行くと、鏡の中には変わり果てた白髪の中年オヤジが座っていた。
ヘッドスパをやってもらいながら、無念にも途中で落睡(こんな言葉あるの?)。
気持ちいいことは、目が覚めていなければ味わえないのだ。

現場監督のつもりだったが、爆弾処理班現場チーフであったか、と思う今日この頃である。

Vertigo

またもや目眩で退場。
現場監督失格である。
初夏の素晴らしい風の中、なかなか爽やかな目眩であった。
勤務中に部下に家まで送ってもらった。なかなか良い職場ではないか。

そおういえば10年ほど前もパートの姉ちゃんに病院まで運んでもらったような覚えが。

幸いメニエースが効いたのか、いくらか眠ると回復した。

テレビで『アラバマ物語』をやっていた。なんだ、あの不気味なブーは。

久生十蘭の『ハムレット』を読んだが、
『湖畔』同様、頁を繰ると行き止まり、という風に終わる。まことに潔い。

煩悶しちゃう

ブクオフで石川淳全集に再会し、20年前、博多潜伏期に薬院の交差点の角の古本屋での『荒魂』との邂逅に思いを馳せる。

『白頭吟』と後期の短篇が入った巻、計3冊を購入。

というGWの始まりである。