an obsession

本日も10時過ぎに家を出て、隣町の城址にクルマを止め散歩する。
初めてじっくり歩いたが、昔の船造りの跡や船着場なんかあって、小さな鳥が海面すれすれに飛んでたりして、澄んだ青い空に刷毛でさっと描いたような白い雲が浮かんでいて、なんとも目に良い。
ここのところ、ずっとアルヴォ・ペルトの作品集『Arbos《樹》』を聴いていて、今日も散歩の途中、ずっと聴いていた。
アルヴォ・ペルトの世界~アルボス

音楽を聴きながら散歩すると、風景が音楽に勝ったり負けたりするのが面白い。総じて海と空は、向かうところ敵なしで、どんな音楽でも、ドンと来い!というふうに馴染んでしまうのだから、すごいもんだ。


昨夜は、『シェイディ・グローブ』に引き続き、青山真治の旧作『冷たい血』をDVDで観た。
10年以上も前の作品で、冒頭、スコット・フィッツジェラルドの『崩壊』の名高い一節が引用されたりして、気恥ずかしかった。『シェイディ・グローブ』と同様、登場人物のモノローグが多用されるせいか、なんだか、〈個人的な映画〉のような印象を受ける。


その後、ヒッチコックの遺作『ファミリー・プロット』を観て寝た。
酒は飲まなかった。


散歩の果てに辿り着いたのは、いつもと同じ、タリーズ。
ダンテの『神曲』を第七歌まで読む。
鼻持ちならない詩人で政治家のダンテちゃん。