Oh! My Wendy!

飲み過ぎた。
はんぶん飲みかけのブッシュミルズのボトルを空にしてやったぜ。DVDで映画『インベージョン』を観ながら、二コール・キッドマンの眉毛に辟易しつつも、なんとか普通に楽しめる映画だなあ、と思いつつ。


こうして、40歳になった朝は、胃のムカつきとともに始まったのである。


12月27日は、ピーターパンの日らしい。
それが何か?


10時過ぎに家を出て、いそいそと映画に行く。

2度目に観た『トウキョウソナタ』。
ラストのドビュッシーの月光にぽろぽろと涙が出る。
40歳最初の涙は、黒沢清の傑作に捧げられたわけである。


お誕生日祝いで自分に買ってあげたもの。

ダンテ/神曲 地獄篇 (河出文庫 タ 2-1)
ポール・ヴァレリー/エウパリノス・魂と舞踏・樹についての対話 (岩波文庫)

神曲 地獄篇 (河出文庫 タ 2-1) エウパリノス・魂と舞踏・樹についての対話 (岩波文庫)

定本 映画術 ヒッチコック・トリュフォー(銀河書房)
アルフレッド・ヒッチコック/ファミリー・プロット
デビッド・フィンチャー/ゾディアック(中古盤)
デイヴィッド・クローネンバーグヒストリー・オブ・バイオレンス(中古盤)

定本 映画術 ヒッチコック・トリュフォー

40歳の誕生日にして、ダンテを読み始める。

人生の道の半ばで
 正道を踏みはずした私が
 目をさました時は暗い森の中にいた。
その苛烈で荒涼とした峻厳な森が
 いかなるものであったか、口にするのも辛い。
 思い返しただけでもそっとする。

――ダンテ/神曲 地獄篇 第一歌 平林祐弘訳

〈人生の道の半ば〉とは、ダンテ35歳の時であったらしい。
我が身に返って思いをいたせば、なるほど俺にしても、35歳の時に何度目かの正道を踏みはずし、地獄巡りの途を歩みはじめことであったよ。