今年もブッシュミルズで年越し

先ほど、家族で、除夜の鐘を突きに、安勝寺へ行ってきました。赤いマントの集団は、本学の系列の高校の陸上部の一団。監督の先生と挨拶を交わしました。このあと、初詣に行き、初日の出を拝んで、元旦礼拝に出席だとか。正しい日本のミッションスクールの在り方です。続いて、本学の留学生が大量に出現。若手職員のゴーが連れてきたようです。センセー、センセー、と声をかけてくれるました。若手のゴーはこうしてプライベートな時間まで留学生のために捧げて、なかなかできるものではないですね。年の瀬に改めて思いをいたす次第でした。
おいどんは56番目の煩悩突き。どが〜ん、腹に響く鐘の音。
その後、DVDを返しにTSUTAYAへクルマを転がしていると、おいどん好みのキジ猫が道路でのた打ち回っていました。クルマに轢かれた直後らしく、綿毛がそこらにちらほら、空を蹴るように四肢をもがいています。そのままだと、むごたらしく死ぬことになるので、抱き上げて、道路端の花壇に、移動させてあげました。すこしでも安らかに。
初詣も済ませました。
おみくじを引くと、大吉。
昨年とそっくりそのままの文面。
どうやら、今すぐには、いわゆる幸せはこないようですね。
そのうちなんとかなるさ、といった趣旨の大吉。
そうして、息子たちがアイスを食らって、布団に入るのを見届けて、いま、ブッシュミルズをぐびぐびやりながらのブログであります。
2007年の始まりです。
今年、最初に聴いているのは、Nick Drake/Five Leaves Left
Five Leaves Left




そうそう、友人から贈ってもらったエゴン・シーレのカレンダーを寝室にはりました。
女の人のまるまって自分を抱きしめている、あまりにも赤裸々な背中。




今年、最初に読んだ文章は、手元にあったドストエフスキー/白痴 (上巻) (新潮文庫)

 ただでさえ暗いこの門の中は、そのときとても暗かった。近づきつつある雷雨を知らせる黒雲は、優美の光をのみつくし、公爵が建物に近づいたとき、にわかにその口を開いて、雨を降りそそいだ。彼が一瞬立ち止まって急に歩き出したとたん、彼はちょうど門のすぐ入り口の、通りから門へはいりこもうというところにいたが、ふと思いがけなく、門の奥の暗がりのなかの階段に近いところに、ひとりの男が立っているのに気づいた。

ドストエフスキー作・木村浩訳/白痴 (上巻) (新潮文庫)


3杯目のブッシュミルズをなめながら聴いているのは、Curtis Mayfield/Curtis Live (Dlx)
Curtis Live (Dlx)
つい先日読んだ絲山秋子海の仙人 (新潮文庫)にも名前の出てくる、Curtis Mayfield

 カーステレオからはエアロスミスが流れていた。
「全くこんないかがわしい音楽ばかりか」と、後ろからファンタジーが言った。
 河野が、ダッシュボードの中を探してカーティス・メイフィールドのCDをかけた。ファンタジーはしばらく黙っていたが、やがて厳かな声で、
「この人は、俺様より偉い」
と言って手をこすりあわせ、はなを啜った。やはり大した神ではないらしいと河野は思った。

絲山秋子/海の仙人 (新潮文庫)

クリスマスについに亡くなったジェームス・ブラウンの音楽を聴いたら、ファンタジーは何と言うのだろう???
ともあれ、このアルバムはといえば、友人の結婚式でPeople Get Readyを歌うことになり、ジェフ・ベックのCDをもっていなかったので、このカーティス・メイフィールドの天使の歌声を参照したことを思い出します。